今日の一冊
内容(「BOOK」データベースより)
高級住宅地に住むエリート一家で起きたセンセーショナルな事件。遺されたこどもたちは、どのように生きていくのか。その家族と向かいに住む家族の視点から、事件の動機と真相が明らかになる。『告白』の著者が描く、衝撃の「家族」小説。
著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
湊/かなえ
1973年広島県生まれ。2005年第2回BS‐i新人脚本賞で佳作入選。07年第35回創作ラジオドラマ大賞受賞。同年「聖職者」で第29回小説推理新人賞を受賞。08年同作品を収録したデビュー作『告白』は、「週刊文春08年ミステリーベスト10」で第1位、第6回本屋大賞を受賞した。12年「望郷、海の星」で第65回日本推理作家協会賞短編部門受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
あらすじ
高級住宅地に住むエリート一家の父が殺された。
妻が犯行を自供しているが、その家の次男が現在失踪中で向かいに住む家族が犯行当日次男の叫ぶ声を聞いている。果たして事件の真相は?
- エリート一家 高橋家
- むかいの家 遠藤家
- 近くに住む 小島さん
の3つの家族がこの小説の主な登場人物
高橋家
父は医者・長男は医大生・長女は有名私立中学の学生・次男も有名私立中学の受験を控えるというエリート一家。妻淳子は後妻。長男のみ前妻の子で、後妻は自分が生んだ子にも医大に行ってほしいと強く願っている。そのためバスケットの試合にどうしても出たいといった次男に対し「学年で30位の成績をとったら」という条件を出す。
次男は必死に勉強するも成績は34位に終わり、母はバスケットボールやユニホームを捨ててしまう。
それにショックを受けた次男が暴れて大声を出す(これが事件当日の次男の叫び声)
その後父親が帰宅し、父親が「もう医者を目指さなくてもいいじゃないか」と妻を諭すが、妻は夫が次男を見捨てたと感じ父を殺害。
というのが結末。
その後3兄弟は週刊誌のインタビューに「父が母に暴力をふるっていた」と嘘の証言をし母の情状酌量を求める。そうすることで母とそして自分たちを守ることにします
遠藤家
高級住宅街であるひばりが丘に念願の一戸建てを購入。
しかし娘の彩花が有名私立中学の受験に失敗して以来荒れている。
母は表面上は娘を心配しているのですが、それよりも念願の一戸建てが一番大事で娘の気持ちを理解してあげれません。
娘は受験で落ちた学校を通りすぎて坂を下った先にある中学校に通うたび劣等感を感じ、心を病みます。
父親はことなかれ主義。
ただ高橋家の事件をきっかけに少し好転しそう?
小島さとこ
小島さとこはひばりが丘に住んでいることを誇りに思っています。
高橋家の殺人事件でひばりが丘の名前が汚されてしまったことが許せず、婦人会で高橋家への嫌がらせを始めます。
家や壁にビラを貼り石を投げつけガラスを割る行為も彼女の中では正当化されていて全く罪悪感を感じません。
自分は正しいと思ってる人の行動ほど怖いものはないなぁ。
まとめ
私が中学受験した時は、受かったら嬉しいでも受からなくても中学に行けないわけじゃないんだから全然リスクないなと思っていたのですが、今は親が過熱してる分子供も中学受験の失敗から立ち直りにくい環境にあるんですね。
子供達にも中学受験させようかなーっと悩み中なのですがこのあたりの心のケアは大事にしたいと思いました。
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