【行方不明の息子は人殺しか被害者か】望み 雫井脩介

内容(「MARC」データベースより)

自白した被告人へ無罪判決を下した元裁判官に、今、火の粉が降りかかる。あの男は殺人鬼だったのか? 梶間勲の隣家に、かつて無罪判決を下した男・武内真伍が越してきた…。手に汗握る犯罪小説。2003年2月刊の再刊。
–このテキストは、絶版本またはこのタイトルには設定されていない版型に関連付けられています。

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)

雫井/脩介
1968年愛知生まれ。専修大学文学部卒。2000年に第4回新潮ミステリー倶楽部賞受賞作「栄光一途」でデビュー。第2作『虚貌』はクライムノベルの傑作として絶賛を浴びた(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

あらすじ&感想

デザイナーの父と校正の仕事を家でしている母そして高校生の息子と中学生の娘。

高校受験を頑張る娘と違い、膝を怪我してサッカー選手になる夢をあきらめた息子の規士は最近お泊りして帰ってこないこともあったりこの間は顔にあざまで作って帰ってきた梨と反抗期っぽいけどでもどこにでもある家庭。

そんなある日母は、息子の部屋でナイフを見つける。父親の一登はその用途を規士に聞くが、用途を答えなかったためそのナイフは一登が預かる。

そしてナイフをとりあげてから数日後、また朝まで規士が帰ってこないため、母親はメールを送る

「まだ帰れないけど心配しないで」と返事が来るもそれ以降息子は行方不明に。

その後、トラックから高校生の遺体がみつかる。遺体は規士ではなかったが、規士のお友達で、目撃者によるとその遺体から2人の若い子が逃げ出したらしい。

被害者の子を除き行方不明になっているのは規士を含め3人。

一人の子が友人に2人殺したとメールしていて、息子は犯人かそれとももう亡くなっているかの可能性が強くなる。

母は生きていてさえいてくれればと願い、父は仕事の相手先の外孫が被害者だったことや今後の仕事を考えて息子は犯人ではないと考える。

ここからネタバレ

結局 規士は犯人ではありませんでした。

犯人は塩山と若村という少年。ことの発端規士が堀田という少年に故意に傷つけられ(最初のあざ)それを聞きつけ塩山と若村とそして被害者の与志彦が規士に内緒で彼に仕返しをします

そしてその時に与志彦が堀田を骨折させてしまい、堀田はそれを不良グループに告げ、今度はそれで塩山達が脅されます。

そこで規士をふくめ4人で話あい 優位に立ちたい塩山が反対する規士を殴りっていう感じで殺してしまったとのこと

もう読んでいてこんな苦しい話はないってくらい苦しかったです。

私は完全に母と同じ気持ち。

生きてさえいてくれればいいと思ってました。

息子はそんなことするはずないけど何かの間違いで逃げてるのだとしたらそっちの方が殺されているよりずっと

息子の遺体と対面するところとか本当に読んでられないわ

これ以上つらいことなんて多分世の中にはない

でも中学や高校のころってなにかしら自分で解決しようとしてしまよなぁどうやったら親にSOSを出してくれるんだろう 

あと、お兄ちゃんが犯人だったら自分の未来が閉ざされるから犯人でないことを望んでしまった妹の謝罪もかなりしんどかった

彼女は悪くない。




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