信長の原理 垣根涼介

内容(「BOOK」データベースより)

吉法師は母の愛情に恵まれず、いつも独り外で遊んでいた。長じて信長となった彼は、破竹の勢いで織田家の勢力を広げてゆく。だが、信長には幼少期から不思議に思い、苛立っていることがあった―どんなに兵団を鍛え上げても、能力を落とす者が必ず出てくる。そんな中、蟻の行列を見かけた信長は、ある試みを行う。結果、恐れていたことが実証された。神仏などいるはずもないが、確かに“この世を支配する何事かの原理”は存在する。やがて案の定、家臣で働きが鈍る者、織田家を裏切る者までが続出し始める。天下統一を目前にして、信長は改めて気づいた。いま最も良い働きを見せる羽柴秀吉、明智光秀、丹羽長秀、柴田勝家、滝川一益。あの法則によれば、最後にはこの五人からも一人、おれを裏切る者が出るはずだ―。

著者について

●垣根 涼介:1966年長崎県生まれ。筑波大学卒業。2000年『午前三時のルースター』でサントリーミステリー大賞と読者賞をダブル受賞。04年『ワイルド・ソウル』で、大藪春彦賞、吉川英治文学新人賞、日本推理作家協会賞の史上初となる3冠受賞。その後も05年『君たちに明日はない』で山本周五郎賞、16年『室町無頼』で「本屋が選ぶ時代小説大賞」を受賞。その他の著書に『ヒート アイランド』『ギャングスター・レッスン』『サウダージ』『クレイジーヘヴン』『ゆりかごで眠れ』『真夏の島に咲く花は』『光秀の定理』などがある

あらすじ&感想

歴史小説が苦手だったのですが、こちらもTwitterでフォロワーさんにおすすめしてもらい手に取った本

これは歴史小説ぽくなくてとても面白かったです!

ありが餌を運ぶ様子をみて常に2割はさぼることに気づいた信長が、それを天下統一に活かしていくというちょっとしたマネジメント本のような内容でした。

歴史小説を読まなかったので、信長といえばすぐにきれるというイメージしかなかったのですが、実際短気なところは短気(切れだすと止まらない感じ)なのですが、なんというか今までは歴史上の人物ってもうその特徴だけが独り歩きしてて信長でいうともうめちゃくちゃ短気で24時間切れたおしてるイメージが私にはあったようで、本を読んで時代が違うだけで人間だなという当たり前の感想を抱きました。

物事をとても客観的に観察できている、そして頭よい。さすが天下統一しただけのことあるなーっと。

ちなみにこのありの2:6:2の法則 結構好きです。ちょくちょく色んな場面でうわー本当そうだわって思ってました 特に後ろの2割について。



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