【女子はドロドロしている】太陽の坐る場所 辻村深月

今日の一冊

内容(「BOOK」データベースより)

直木賞作家の、痛いほど切ない青春の傷を描く小説。誰にでもある青春の陰にある心の傷に向き合いながらも、生きていくかつての少年所少女たち。
今年もあの子はクラス会に来なかった――。高校卒業から十年。元同級生たちの話題は、人気女優となったキョウコのこと。クラス会に欠席を続ける彼女を呼び出そうと、それぞれの思惑を胸に画策する男女たちだが、一人また一人と連絡を絶ってゆく。キョウコがかたくなに来ないのはあの頃の出来事が原因なのか……? 思い当たるのは、幼くも残酷だった日々の出来事。謎に迫るうちに、えぐりだされる過去の傷。教室内の悪意や痛み、十年後の葛藤、挫折そして希望を鮮やかに描く。解説・宮下奈都。

あらすじ

高校時代の友人が集まる同窓会。

クラスメートだった女優の「キョウコ」に次の同窓会に来てもらおうと目論む

まずは、聡美がパーティーでキョウコと再会する。
次のクラス会に来て欲しいと伝えるが、同じ演劇を目指し夢を捨てられない聡美は・・・

とその後もそれぞれがキョウコと接点をとりそれぞれが過去の自分と今の28歳という微妙な年齢の自分とを振り返りそれぞれ思うことがあって・・

そして、クラス会当日。
いつも皆勤賞のメンバーはみんな欠席するが、響子もキョウコもやってくる。

え?キョウコと響子?

ネタバレ

高校時代に成績優秀で人気者だった響子は現在は地方のアナウンサーに、そして陰のような存在で響子は二人もいらないと思い苗字の鈴からとり「りん」と呼ばれていた女性が現在の女優となった今日子だった。

感想

同級生のひとりひとりが自分のことを語ることによって物語は進んでいきます。

 過去の自分はここまで陰湿ではなかったと思いたいけれど、幼い誇りのために人を傷つけてしまった記憶はないとは言えないのでその部分では共感しつつ

でも28歳にもなってまだ高校時代のことを引きずってるのは、幼すぎるだろと一歩引いたりしていましたが、登場人物全員が嫌な人物ではあるもののでもそういう気持ちってないわけではないよねというある意味平凡な人物像にみえ私は嫌悪感を抱かずに読んだのですが、後で感想を読むと「女は邪悪」とか「陰湿すぎる」という意見が多かったので学生時代の私の心が陰湿だけだったのかも・

最後に一応トリックがあるもののわざとらしい叙述トリックのためミステリーとしてより青春小説として読むのがおすすめ



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