あの日、君は何をした まさきとしか

内容(「BOOK」データベースより)

北関東の前林市で暮らす主婦の水野いづみ。平凡ながら幸せな彼女の生活は、息子の大樹が連続殺人事件の容疑者に間違われて事故死したことによって、一変する。大樹が深夜に家を抜け出し、自転車に乗っていたのはなぜなのか。十五年後、新宿区で若い女性が殺害され、重要参考人である不倫相手の百井辰彦が行方不明に。無関心な妻の野々子に苛立ちながら、母親の智恵は必死で辰彦を捜し出そうとする。捜査に当たる刑事の三ツ矢は、無関係に見える二つの事件をつなぐ鍵を掴み、衝撃の真実が明らかになる。家族が抱える闇と愛の極致を描く、傑作長編ミステリ。

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)

まさき/としか
1965年生まれ。2007年「散る咲く巡る」で第四十一回北海道新聞文学賞を受賞

あらすじ&感想

この作者さんを知らなくて初。 私の好きなイヤミス系の内容でした。

ざっくり3部構成。 簡単なあらすじはこちら↓

 突然の長男の死

自分の外見に自信がなかったいづみ。でも結婚して子供を二人産んでからはいつも今が一番幸せではないかと感じながら生きていた。

ところが息子は、連続殺人犯を追いかけていた警察に、犯人と疑われ逃げたところ事故にあって死んでしまう。

最初は、まるで息子にも非があったかのような報道をするテレビに怒ることで悲しみと向き合わずに済んだいづみだったが、彼と付き合っていたと話す同級生の女子に「家に居づらいと言っていた」と言われたことで自分のせいで息子が死んだと感じ心を病む。(その同級生の女子はただ目立ちたいだけの嘘つきで実際は付き合ってもいなかったので全くのでたらめ)

 不倫していた男の失踪

不倫していた男が不倫相手の女性が殺害された事件当日から行方不明になる。男の母親は嫁が息子が失踪しているにもかかわらずすぐに連絡をよこさなかったことやその後の態度から苛立ち自分で息子を探し始める。そして息子は嫁に殺されたのではないかと思い始める。

3 二つの事件の交差

1の事件の15年後に2の事件が起こっていて、場所も登場人物も一致しない、唯一15年前連続殺人犯を逮捕した男が今回の事件を担当していることだけが二つの事件を結び付けていく。

ネタバレはこちら↓

1つ目の事件の母 いづみ

1つ目の事件の後にいづみは夫とも別れ、一人で暮らしながら息子を姿はみえないまでももう一度1から育て直していた(空想の中で)するとある日「30歳になった君へ」という息子からの手紙が届く。そこには同級生野乃子ちゃんと結婚しているのでは?と書かれていて、母親は野乃子のことを調べる。

野乃子に2の事件で失踪した男の妻になっていて、小さい子供もいた。

でもいづみは彼女こそ大樹の大事な相手でそしてその子供は大樹の子供でもあると感じ、尾行した野乃子の夫とその不倫相手を殺してしまう。

そしてなんとかいづみは野乃子とその子供と一緒に暮らそうと機会をうかがってたところで逮捕。

2つ目の事件の妻 野乃子

野乃子はお金にも男にもだらしない母親の言いなりに近い状態。

それは、中学の頃に母が再婚した男が性的いたずらを娘にしていると知った母がその男を「殺した」と言ったから。

母の愛というよりかは自分のために男を殺したのだと大人になり気づきつつもやはり母親に後ろめたさを感じて生きている。

この野乃子は1つ目の事件の大樹と中学時代の同級生だった。

野乃子は男と一緒にいるのがいやで公園で時間を潰している時に大樹にあった。

彼に相談したら「俺がその男を殺してやるよ」といってくれ二人で幼稚な殺害計画も立てた。

真相 あの日の大樹

実はあの日大樹は本当に殺人を犯していた。ただ、それは野乃子の父ではなくその時たまたま野乃子の家に来ていた別の男だった。

それでその時に偶然連続殺人犯を追っていた警察に見つかり逃げて事故に遭っていた

彼はいづみが悩んでいたように家族に不満があったわけでも居場所があったわけでもなく母親のことがとても好きだった

でも衝動的に傷つけたい殺したいという欲求があり、野乃子と出会ったのは公園で猫を殺そうとしているところだった。

感想

子どもがなくなる小説は読んでいるだけで辛い

この小説では1章まるまる子供を失った母の苦しみを書いているんだけど(2章も失踪した息子を探す母なので本全体がそうか・・・)、狂っていく母。関係のない人まで殺してしまうところはさすがに共感できないけど他の部分は他人事とは思えず読んでいて苦しかった。

亡くなった時の息子とそして産まれたばっかりの息子そして初めて立った時の息子と次々思い出すシーンとかもう苦しくて読んでられない

それと同時に2つの関係なさそうな事件の結びつきも気になる!!

ページをめくる手がとまりませんでした。

最後の大樹の殺人衝動にはそれまで母の目を通してしか大樹をみてこなかったので唐突過ぎて私までショックを受けてしまいました



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