青空と逃げる 辻村深月

著者

辻村深月
一九八〇年、山梨県生まれ。千葉大学教育学部卒業。二〇〇四年『冷たい校舎の時は止まる』で第三一回メフィスト賞を受賞し、デビュー。一一年『ツナグ』で第三二回吉川英治文学新人賞、一二年『鍵のない夢を見る』で第一四七回直木賞、一八年『かがみの孤城』で第一五回本屋大賞を受賞。『ゼロ、ハチ、ゼロ、ナナ。』『島はぼくらと』『ハケンアニメ! 』『朝が来る』『東京會舘とわたし』『傲慢と善良』『琥珀の夏』など著書多数。

あらすじ&感想

演劇の仕事をしていた夫が事故にあった。

正確には人気女優の運転する車に同乗していて事故にあった。

しかも女優はその後自殺してしまう。さらに夫は病院から逃走。

主人公はテレビや女優が所属していた事務所から追いかけられるのが嫌になり子供と逃避行に・・

という話。

本当に偶然だけど子供と母が一緒に逃避した場所が、ホテルの予約もしていたのに台風直撃でいけなかった四万十川とこれまた船の予約もしていたのにコロナでいけなかった別府温泉

かつ子供の年齢がほぼ息子と同じ年齢だったのでとてもリアルに読むことができました。

でもそうだな息子とは1歳しか年齢が違わないのに全然大人だったな。

W不倫と騒がれかつ今まで住んでいた場所を離れるという環境にありながらあそこまで冷静にかつ優しさをもって母のことを考える

ってのはどう親ばか目線でみてもうちの息子には無理そう・・・

ここからネタバレ

結果的にはW不倫も子供部屋の押し入れでみつけた血の付いた包丁(実はこれが逃避した一番の理由とあとで出てくる)すべてまるっとうまく収まる

でも子供と二人で生きていこうと思ったこの数カ月は母にも子供にも大きな意味があった

みたいな終わり方なんだけど

終わりがまるっとおさまったからではなく、たとえ本当に不倫してて夫は最悪なことに単純に逃げていただけだったとしてもなんかこの二人の旅行がすごくすごくうらやましかった。

いや旅行というより短い間だけどちゃんと現地の人に溶け込んで住んでるんだよな

それがすごくいい。

勉強なんかよりずっといいな。私も子供してみたいな。

ということでとてもいい作品でした おすすめ



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