【死にたい子供が12人で集団自殺しようとする】十二人の死にたい子どもたち 冲方丁

今日の一冊

内容(「BOOK」データベースより)

廃業した病院にやってくる、十二人の子どもたち。建物に入り、金庫を開けると、中には1から12までの数字が並べられている。この場へ集う十二人は、一人ずつこの数字を手にする決まりだった。初対面同士の子どもたちの目的は、みんなで安楽死をすること。病院の一室で、すぐにそれは実行されるはずだった。しかし、十二人が集まった部屋のベッドにはすでに一人の少年が横たわっていた。彼は一体何者なのか、誰かが彼を殺したのではないか。このまま計画を実行してもいいのか。この集いの原則「全員一致」にのっとり、十二人の子どもたちは多数決を取ろうとする。俊英・冲方丁がデビュー20年目にしてはじめて書く、現代長編ミステリー!性格も価値観も環境も違う十二人がぶつけ合う、それぞれの死にたい理由。彼らが出す結論は―。

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)

冲方/丁
1977年岐阜県生まれ。96年『黒い季節』でスニーカー大賞金賞を受賞し、デビュー。2003年『マルドゥック・スクランブル』で日本SF大賞、10年『天地明察』で吉川英治文学新人賞、本屋大賞などを受賞。12年『光圀伝』で山田風太郎賞を受賞。漫画の原作、アニメやゲームの脚本など、小説以外の分野でもその才能を発揮している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

登場人物(ネタバレあり)

12人の子どもたちということで登場人物は12人+1人

このキャラクターをネタバレありで紹介します

1サトシ(高杉真宙)

集団自殺の集いの主催者。15歳。常に冷静。あまり感情を表に出さない。舞台となる廃病院の自殺した元院長の息子。

2ケンイチ(渕野右登)

いじめられて自殺志願。空気が読めない。空気が読めないので、13人目が登場後も他のメンバーは集団自殺を続行しようとしたが唯一話し合うことを提案する。

3ミツエ(古川琴音)

ゴスロリ。死ぬときは一番美しい恰好でいたいので常に化粧のことを気にしている。好きな芸能人の後追い自殺を考えている

4リョウコ

マスクと帽子で顔を隠している。実は超有名芸能人

5シンジロウ(新田真剣佑)

17歳。落ち着いた口調で周りをまとめる力がある。推理好き。

不治の病のため自殺を考えている。薬や医療機器にも詳しく

両親は警察関係。

6メイコ(黒島結菜)

ファザコン。父親が新しい母と一緒にメイコを追い出そうと考えていることを知り、自分に保険をかけて死に保険金を父親が受け取ることで自分の必要性をわからせたいと考えている。

7アンリ(杉咲花)

全身黒い服。知的。メイコに最初は慕われるも最後は憎まれる。

死にたい理由は、産まれてこなくてよかった子どもがいることを世間が知らせたいというもの。

母が薬物中毒で産まれながらにして薬物中毒&梅毒を患って産まれてきたため、子供を産む資格がない人は不妊すべきという考えを持っている。

8タカヒロ(萩原利久)

吃音。薬を常に飲んでいるため頭がぼーっとしてることが多い。

薬は病気のためではなく、母が子供を薬漬けにしていたと思われる。

9ノブオ(北村匠海)

爽やかな青年。実は彼もいじめられていた。そしていじめていた人を階段から突き落として殺している(警察にはばれていない)

10セイゴ(坂東龍汰)

見るからにヤンキーな風貌。だが根はしっかりしている。

母親の再婚相手が自分の名前の生命保険に入っていることを知る。

1年たつと自殺でも生命保険が支払われてしまうため、それまでに自殺したいと考えている。

11マイ(吉川愛)

ギャル。難しいことはわからない楽観的性格

おやじにキスされてヘルペスをうつされ。

ヘルペスが治らないと思っていて死にたくなっている

12ユキ(竹内愛紗)

おとなしい。ほとんどしゃべらない。実はこの人物が13人目を連れてきた

13×××

12人で死ぬつもりで部屋についたらすでに死んでいた13人目

通称ゼロ。

あらすじ

1番サトシの呼びかけで集まった12人の死にたい子供たち。

場所は廃墟の病院。

それぞれサトシの指示通り、文字盤からとった1~12の数字をとって部屋に集まってくると、最初からベッドにはすでに亡くなったと思われる死体があった。

皆が「サトシは先に死んだんだな」と思っていると最後に1番のサトシが登場する。

じゃぁこの13人目の死体は誰

とりあえず予定時刻になったので、このまま自殺を実行するかどうかを12人で裁決すると2番のケンイチが反対に手をあげる

実行のルールは全員一致することなので、話し合いがスタート

ケンイチはこの死体の謎がわからない限りは自殺できないといい、13人目が誰なのか?ここに運んだのは誰なのかを皆で推理し始めるというストーリー。

ここからネタバレ

実際は12番のユキの兄。ユキ事故で植物人間状態になった兄と一緒に死ぬつもりでここにきたが、車いすで段差が昇れず他の入り口を探しに行くことに。

その間に、先についていたアンリとノブが13番を発見。

身体の不自由な参加者だと勘違いし、さらに彼がすでに自殺を実行していた状態だったので「全員一致の集団自殺」が実行されないと困ると焦り二人で協力して目的の部屋まで運んでいた。

こうして13人目の死体(と思っていたら実は植物状態で生きていた)の謎が判明。

さらに、アンリが皆に「あなたたちも産まれなければよかったと思ってるでしょ?」と問い詰めたところ、皆「産まれなければよかったとは思ってない」となり自殺の理由もお互いが助けあえば回避できることもありそうなので今回の集団自殺は実行しないという結果になった。

ちなみにサトシは父親の残した廃病院でこうした集団自殺の集いを開催したのは今回が3回目

いずれも自殺の理由を話し合い結果自殺は回避されていることがわかり次回開催をにおわせて終わり

それぞれが数字をとっていった順番と到着の順番とに差異があったり証言に嘘があったりという推理要素と、12人それぞれが死にたい理由がわかっていくところがこの話の見どころかなと思うのだけど、そのトリックも自殺理由も「おおお!!」と驚くほどではなかったのが残念。

この本はこんな人におすすめ。

犯人捜しをしながら本を読むのが好きな人

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 雰囲気がとても似てると思った作品。

時給11万2千円につられてやってきたらデスゲームが始まるというお話。



2 件のコメント

  • 冲方丁さんは、マルドゥックシリーズ全てと天地明察を読みました。
    好きな作家のひとりです。
    ネタバレありとのことで、記事の中身は読んでません。
    12人の怒れる男たちという作品があったように記憶してますが、何か関係あるのでしょうかね。

  • コメントありがとうございます。
    12人の怒れる男と今回の作品は、
    「舞台がほぼ一か所」
    「最初に一人が疑問を呈するところから話がスタートする(怒れるは一人の陪審員が無罪を主張。今回は一人だけが集団自殺の実行に待ったをかける)」
    等似てるところがたくさんあるので意識してつくられてるとは思います。

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