ゼロ、ハチ、ゼロ、ナナ 辻村深月

今日の一冊

内容(「BOOK」データベースより)

地元を飛び出した娘と、残った娘。幼馴染みの二人の人生はもう交わることなどないと思っていた。あの事件が起こるまでは。チエミが母親を殺し、失踪してから半年。みずほの脳裏に浮かんだのはチエミと交わした幼い約束。彼女が逃げ続ける理由が明らかになるとき、全ての娘は救われる。著者の新たな代表作。

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)

辻村/深月
1980年2月29日生まれ。千葉大学教育学部卒。『冷たい校舎の時は止まる』(講談社文庫)で第31回メフィスト賞を受賞し、デビュー。『ツナグ』(新潮社)で第32回吉川英治文学新人賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです) 

あらすじ

チエミの幼馴染である主人公ががチエミの高校時代の親友やチエミが母を殺した後に訪れた昔の担任等を取材し、母を殺した後逃亡しているチエミを探す物語

チエミ真面目でいい子、両親の仲もよく理想的な家庭。(主人公は母との折り合いが悪いというか昔母に虐待といっていいほどきつく当たられていた時期がある)その反面見栄っ張りでプライドが高いところもある

恋愛では付き合えなくてもいいからといってセックスしたりする面もある。

事件が起こった直前に付き合っていた主人公の男友達大地にはプロポーズを受けたと話していたが・・・。

ここからネタバレ

本当は大地にはいいように二股されていたうえにチエミは本命でもなかった

そして事件当時チエミのお腹にはその彼の赤ちゃんがいた。

チエミが母を殺してしまったのは、

その赤ちゃんを産むつもりで母に相談したのに、母から反対されもみ合ってるうちに刺してしまったから

母もチエミも殺すつもりも殺されるつもりも全くなく

母は死の間際彼女に赤ちゃんを産むように伝えカードを渡し、暗証番号「0807(娘の誕生日)」を伝えて亡くなっていた。(これが本の題名)

チエミはその後逃亡し、一人で産んで主人公から昔聞いていた赤ちゃんポストに子供を一時期預けてまた生活の基盤ができたら迎えに行こうと思っていたが検査薬を調べたら妊娠すらしてなかった・・

 感想

刺した後すぐに警察と救急に連絡すればいいのに・・・

というか生理遅れたらまず検査薬は使おうよが最初の感想。

でもまぁチエミの事件ではなくそれを追う主人公を通して娘と母との関係は仲が良くても仲が悪くても、息子と母よりずっと難しいもんだなぁと。

そしてそれ以上に女友達は難しいってのをテーマにした作品なんだろうな。

 特にチエミの女友達がチエミをディスりまくってるところもさることながら、主人公が東京から田舎にかえってきて、チエミを想いそしてチエミの友人にあって真相を探ろうとしてるのに自分は編集の仕事しているが彼女らは何も文章にすることもできない、ただお茶くみのような仕事して月10万円ほどしか稼ぐこともできないとめっちゃバカにしててその辺が心汚くて面白かった

でもどうだろうなぁ中学高校と女子校だったので女友達の方が断然多い環境だったけど女友達が面倒なのはアラフォーくらいまでじゃないかな

同じ学校の時は成績や恋愛が それ以降は就職、結婚、子供といろいろ比べては嫉妬したりするけど結局、幸せそうにみえても中身はわからないってことと完全な不幸もなかなかないけど完全な幸福もなかなかないと気づくアラフォーあたりで落ち着く気がします(笑)

 この本はこんな人におすすめ

  • 女友達とのドロドロを読みたい人 



コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です