今日の一冊
あらすじ ネタバレあり
主人公のヨシカは彼氏ができたことがない２６才処女。
そんなヨシカは今二人の男の間で揺れ動いてる。
一人目は「イチ（一宮）」中学の頃からずっと好きな同級生男子。
計３回しか話したことないけどずーーーっとずーーーーと今でも好き。
二人目は「ニ」二番目の人。
なぜか自分を好きになってくれた会社の同僚。ときめかない。
二と共にデートしながらもイチと話した３回の思い出を繰返思い出して過ごす毎日。
ある日ヨシカは勇気を出して同窓会を開く。（別人の名前を利用して）
同窓会であったイチは大人になっていたけどやっぱり好き。
そして上京組で再度飲み会をしたときに、二人になれるチャンスが訪れる。
イチは良香との中学時代の会話を覚えていて、大好きな絶滅動物の話も面白そうに聞いてくれる！
でも・・・・
ここからネタバレ
イチは自分の名前すら憶えてなかった。
そのことに激しく落ち込む良香
イチはおとなしい性格で押せば付き合えるかもしれないが（と上から目線で妄想）彼がこれから好きになるであろう人との機会をうばってはいけないと思い彼との恋はあきらめる。
そしてニに付き合うと返事をする。ところが同期の来留美が自分が処女だってことをニに話していたことを知り恥ずかしさやら友人の裏切りやらで「私はずっとイチが好きでした」といいニを傷つけてその場を去る
さらに傷ついたヨシカは会社を休みたくなり「妊娠して悪阻がひどいので会社を休む」と連絡する。
こんな嘘をついたらもう会社も辞めなければいけない・・・
ヨシカは一人きり。いつもできていたイチとの妄想もできない。
ここで初めてちゃんと２のことを想う。
そして２に電話。いますぐ来てほしいというヨシカに怒っていたのに２は来てくれる。
そこで妊娠が嘘だということも伝える。その後もうだうだ知らない人間なのに告白してくるなとかうざすぎる感じで思いのたけをぶちまけるが
「そんなヨシカでもなぜか理屈なしで惹かれる。どうしても一緒にいたいでもいくら好きだからって、そのまま受け入れるなんて無理だ。相手に全部受け入れてほしいなんて、乱暴だ。うまくやっていくためには、二人とも相手に合わせて少しずつ…変わっていかないとでも多分、好きになってしまった時点で、口ではどんな風に言っても、もう99％くらいは受け入れてしまってるんだろうな、多分」
と素敵な告白をされる
それをきいてヨシカはなんだか心の中ではまだうだうだいいつつも２とやっていくことを決める
感想
面白がりながら、てっきりこんなヤバい人ニにも捨てられるんだろうなと思って読んでいたので、最後に痛いところをすべてさらけ出してもそれでも頭をなぜて好きといってくれる状態に驚愕。
いやいいのか！ニ！ あんた二って呼ばれてるんだよ？しかもあんたと結婚したらその後の人生子供の顔とか名前とかもどうでもよくなりそうとか思われちゃってるだよ？ そしてなんか嫌になったら突然してもいない妊娠で会社を休んでしまうほどの社会的にもヤバい女ですよ？？ で一人になったら寂しくなって呼びつけて逆切れしながら「はい今が本当の私を知れるチャンスです！」とか言っちゃうやつですよ？？
と突っ込みたくなりました。
こっから先もきっとしょうもないことで「傷ついた 別れる！」とかいってニをふっておきながら、ふったあとに「別れたくないと言わなかったしあの人は私に本気じゃなかったんだ」とかいって泣くタイプだなこの女。
でも痛すぎてむかつきはしない､面白いなぁと思いながら読みました。
ただ男の人にはすすめられないな笑
映画
ついでに映画バージョンも見ました。ヨシカを松岡茉優さんが演じているので突然かわいさが爆発です。
松岡茉優さんなら痛くても全然許せてなんだか話が変わってしまいそうですが、演技が上手くて後半は「松岡茉優痛いな」って思いながら見ることができました。
なんならイチとの思いでを話せる駅員さんとか釣りしてるおじさんとかが映画には出てくるのですが、そのすべての人が実は彼女の妄想の中で話していただけで実は話すらしてなくて小説よりヤバかったです。
イチが北村匠海さんでこれまたかっこよくて二が女性に慣れてない感じでからまわってるので二より全然イチだなって思っちゃいました笑
自分のことを棚上げして『二』に対して謎の上から目線が痛い。でも面白い。