大人になれない まさきとしか

内容(「BOOK」データベースより)

学校から帰宅し、母親に捨てられたと知った小学生の純矢。母の親戚・歌子の家に預けられたがそこはデブ女、無職の中年、67歳の引きこもりや毒親の老婆など、純矢が「生きてる価値ない」と思う大人の吹き溜まりだった。捨て子の自分も同類だと不貞腐れていたある日、「歌子が双子の姉を殺した」と聞き探り始めるが。大人になれない大人たちの感動ミステリ。

著者について

一九六五年東京都生まれ。北海道札幌育ち。二〇〇七年「散る咲く巡る」で第四十一回北海道新聞文学賞を受賞。母親の子どもに対する歪んだ愛情を描いたミステリー『完璧な母親』(幻冬舎)が一三年に刊行され話題になる。他の著書に『夜の空の星の』『熊金家のひとり娘』『ある女の証明』『いちばん悲しい』『玉瀬家、休業中。』『ゆりかごに聞く』『屑の結晶』など。

あらすじ&感想

母親が突然出ていき残された主人公の男の子は母の親戚だという太ったおばさん歌子の家で過ごすことになる。

歌子の家には年老いた母と、居候の40代のおじさんと居候の偉そうなおじいさんがいたりして、どの人も生きている価値がなさそう。

この人たちは何で生きているんだろう。

と思いながらも主人公はともに生活をする・・・

で、最後に歌子がなぜ母親とそして居候たちと一緒に暮らしているのかの謎が判明される

という話。

母親に捨てられた子供を救うのが一般的には求められてない人たちっていうのが面白かった。お涙頂戴な展開でもなくなんというか各々自然体で決して主人公にも優しくないんだけどでもかわいそうと思って優しくしないことが彼を傷つけずに救った気がしてそこもよかった

また母親のことを恨んでいる歌子が、だからこそ母と一緒に暮らしている。というその許すこともできないけど恨みを晴らすこともできないという状態がリアルでよかった。

彼は母親を許さなくてもいいからこれからも元気に生きて行ってほしい。



コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です