聖なる夜に君は 奥田英朗・角田光代他

あらすじ&感想

題名にある通りすべてクリスマスイブあたりのお話。季節外れ感は半端なかったですが内容的には好きでした。

セブンティーン 奥田英朗

娘がクリスマスイブに友達の家に泊まりに行くと嘘をついてきたときの母親の心の動きを描いた作品。

実はこの本過去にも読んだことがあって、でもその時はまだ娘がいなくてなので娘の気分で読んでいたんだけど、今回はものすごく主人公に感情移入。私もいつかこうやって悩む日がくるんだろうな。その時にもう一度読み返そう

クラスメイト 角田光代

夫が不倫してその女性に本気になり別れることになって妻は夫にラブレターを書いてもらうことを条件に別れを受け入れる。そして二人で別々の場所への引っ越しの準備をする。という話。

最後に離婚届を夫に渡すときに、夫が最近自分の周りの人間(新しい彼女含む)みんなが高校生でみんながクラスメイトの夢をみたという話をする。

主人公はその話を聞いて、本当にこれが高校生だったら、高校生だったら誰かに恋してそしてよくある理由で別れるということも意外とまぁよくあることとして流せたかもしれないのにともうそうではない自分を思い泣く

という感じの話。

この現在の人間関係がなぜか全員学生として登場するという夢私もみたことあります。

年齢違う人たちもとにかくみんな同級生。そうすると現在ではややこしいいろいろな関係もなんともすっきり青春の1ページのようになってくれて なのでこの話すごく共感しました。

私が私であるための 大崎善生

不倫してた女性が別れて一人で旅に出る話

誰にも言えずでも彼が家にきてくれたらそれでいいみたいな感情がどうしても理解できない

相手だけおいしい思いしちゃってることについてはどう折り合いつけるんだろう

雪の夜に帰る 島本理生

遠距離じゃないけど中距離な二人がちょっと倦怠期ぽくなるけど持ち直す話。

この倦怠期とまではいえないけど、当初の熱は失ってって時に近くにいる他の人に誘われてそっちにいくかやっぱり彼ってなるかって本当によくある話なんだろうなーって思った。

ふたりのルール 盛田隆二

これも不倫の話。自分のことを気にかけてくれる人がそばにいるにもかかわらず、結婚できないということは逆にいうと恋愛のゴールがないってことだからずっと永遠に恋人でいれるという謎理論とか組み立てちゃっててなんだかいい時期なのにもったいないなーって思っちゃいました。

ハッピー・クリスマス、ヨーコ 蓮見圭一

自分の子供の友達や自分の子供に喧嘩して出て行った妻とのなれそめの話をするという話。

で、なれそめの話をしながら出て行った妻を迎えにいってハッピーエンド。

でもこの喧嘩の内容が私的には許せない。喧嘩の発端はどうであれ、「黙って晩飯を作れ話はそれからだ」とかいうのも腹が立つし、腹いせにコンビニ弁当買ってきた妻に「防腐剤入りの弁当食わせて俺を早死にさせるのか」とかいうのも超超腹立たしい

なので全体的にそんな好きな話ではなくなりました。




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