今日の一冊
内容(「BOOK」データベースより)
私を阻むものは、私自身にほかならない。ラグビー、筋トレ、恋とセックス―ふたりの女を行き来するいびつなキャンパスライフ。28歳の鬼才が放つ、新時代の虚無。第163回芥川賞受賞。
著者について
1991年、神奈川県生まれ。慶應義塾大学法学部卒業。東京都在住。2019年『改良』で第56回文藝賞を受賞しデビュー。2020年『破局』で第163回芥川龍之介賞を受賞
あらすじ(ネタバレあり)
芥川賞受賞作。
大学4年生の男性が主人公。公務員試験に向けて日々勉強しながら、筋トレして、そして引退したラグビー部に顔を出しては新入生を指導するという毎日。
彼女もいて、その彼女は将来政治家を目指していて自由に会えない。そんな時大学1年生のかわいい女の子がアプローチしてきて、一度は彼女がいると断ったものの流れでやってしまい、そのまま彼女とはわかれそっちと付き合うことに。
1年生の彼女は性欲旺盛で主人公は喜びつつ必死に彼女の性欲に答える。
でも、別れた彼女が突然夜にやってきて襲われるように浮気をしてしまいそのことが新しい彼女にばれ振られる。
なっといかない主人公は彼女を追いかけるが、女性を追いかけていることを不審に思った第三者にとめられ思わずその第三者を殴ってしまう
というお話。
感想
とても丁寧。 特別ではない普通の大学生の細かな心情の動きを丁寧に書いているという小説。
とにかくリアルな描写。ストーリの筋とは関係のない小さな心情の動きも全部書いてあるので、本当に主人公の頭の中をのぞいてる気分になります。
ストーリーそのものではなくこの描写の細かさリアルさがこの本の面白さなんだろうなぁという感想。
こういう人いそうだなって思うだけに、女性には優しくしないととなってる主人公の表面上のやさしさとその奥の狂気がすごく怖い。大体セックスとか自慰のことばっかり考えてて生理的にも嫌。
そのなんか気持ち悪い感じを大げさではなく普通の日常の中で表現してて私は好きな小説でした
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