東京ゲストハウス 角田光代

内容(「BOOK」データベースより)

アジア放浪から半年ぶりに帰ってみると、変わらないはずの恋人は、別の男と暮らしていた…。なんとか僕は、旅先で知り合った女性の一軒家に転がり込む。だがそこは、行くあてのない人が一時的な共同生活をおくる、旅の途中のゲスト・ハウスのような場所だった。旅の終わりを探す、直木賞作家の青春小説。

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)

角田/光代
1967年、神奈川県生まれ。90年『幸福な遊戯』で第9回海燕新人文学賞を受賞。96年『まどろむ夜のUFO』で野間文芸新人賞、98年『ぼくはきみのおにいさん』で坪田譲治文学賞、『キッドナップ・ツアー』で99年産経児童出版文化賞フジテレビ賞、2000年路傍の石文学賞、03年『空中庭園』で婦人公論文芸賞、05年『対岸の彼女』で直木賞を受賞他、著書多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

あらすじ 感想

主人公は半年間アジアを旅行して東京に戻ってきた

帰国後出国当時に付き合っていたマリコに電話したがマリコの部屋には別の男が住んでいて、行くところをなくした主人公はアジア旅行中に帰ってきたら1泊500円のゲストハウスをしたいと言っていた女性暮林に連絡を取る。

暮林は実際にゲストハウスを運営していて、そこにはいろいろな若者が住んでいる

という話。

だらだらと若さとそしてありあまる時間を消費する若者たちの数カ月っていう感じの小説でした。

作中のカップルのようにだれかれ構わず寝たり、万引きしたりすることはなかったし、ゲストハウスに住んだことすらないけど、あくせく働いている大人にはなりたくないけど、でも自分は全く特別な人間ではないということにも気づいてしまってなんかそういうけだるいだらだらとした感じがとても懐かしい。

ちょっと旅行にいっては戻ってきて「日本ってなんでこんなみんな急いでるの」とか思ったり私も思ってたなぁ

最後はインドによくいるずっと旅行していていまだに大人になれてないおじさんがゲストハウスにやってきてみんなにこれ見よがしに説教し始め、いやになった暮林がまた海外に逃げ出し、多分主人公もこれを機に普通の大人の人生を歩み始めそうな感じで終わってました

きっとこの小説の登場人物も最後のおじさん以外遅かれ早かれみんな普通の大人になっていくんだろう

こういう若さゆえのだらだらした時間。最近よくあの時にも〇〇してたらって思っちゃうんだけどでもあの時間が私にとって学生と大人をつなぐのりしろみたいな時間だったんだろうなって思いました



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