異人たちの館 折原一

内容(「BOOK」データベースより)

8歳で児童文学賞を受賞し天才少年と呼ばれた小松原淳は、なぜ富士の樹海に消えたのか?母親の依頼で淳の伝記を書くことになった作家志望の島崎は、膨大な資料を読み、関係者に取材して淳の人生に迫るが、やがて不気味な“異人”の影が彼の周辺に出没するようになり…。著者畢生の傑作がここに復活! –このテキストは、paperback_bunko版に関連付けられています。

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)

折原/一
1951(昭和26)年生まれ。早稲田大学卒業後、編集者を経て88年に『五つの棺』(後に改作して『七つの棺』)でデビュー。95年には『沈黙の教室』で第48回日本推理作家協会賞(長編部門)を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

あらすじ(ネタバレあり)&感想

折原一さんの本をあまり読んでなくてこの本も初

面白かった~~

本屋大賞の本は結構読んでるんだけど本屋大賞に「発掘部門」があるなんて知らなかった。過去の名作がこうやって再び知ることができるなんていい部門!!

今年2022年発掘部門は吉村昭さんの破船だった。これは家にあったはずもう一度読んでみようかなぁ。

ということで異人たちの館。

富士の樹海で亡くなったと思われる息子(小松原淳)のために、息子の人生を一冊の本にしてほしいと頼まれる主人公島崎。

小松原の人生を知るために取材していくと自分と同じく作家を目指していた小松原の小さい頃からの神童っぷりがわかると同時にたびたび彼の周りで不穏な事件が起こっている。

しかもこの取材中もだれかにつけられていたり小松原の実家の地下室で不審な人物に出会ったり知らない誰かが同じ小松原についての取材していたりと不思議なことが起こる。

取材ということでそれぞれの人からみた小松原の印象とそして小説家を目指した小松原自身の事件をリアルに描いたと思わせる小説によって小松原の人生を追うという構成がすごく面白い。

かつ

遭難時にSOSと木で残したりするところや今田勇子っていう名前や連続幼児殺人実験等実際の事件等がモチーフとなっていてそのあたりも絶妙にリアルさと小説ぽさの両方を感じてよい

で最後の落ちまでなるほどーーーとなりました

ただ何回も出てくる樹海での独白シーン これこまつばらって名前が出してるっていうのちょっとなぁ名前出さない方がいいかな・・・名前出されてたことでそうだったのかーというより騙された感が強くなっちゃった

でもそれ差し引いても面白かったな



コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です