秘密は日記に隠すもの 永井するみ

内容(「BOOK」データベースより)

父親の秘密を見つけた女子高生の日記「トロフィー」、母の死を引きずる43歳独身男性の日記「道化師」、妹と同居している結婚を控えた姉の日記「サムシング・ブルー」、熟年夫婦の日常を記した夫の日記「夫婦」。まったく無関係な4人だが、本人たちも気づかぬところで、実は不思議な繋がりがあった…。絶筆となった著者最後の小説。

著者について

1961年東京生まれ。東京芸術大学を中退後、北海道大学農学部を卒業。
96年に「隣人」で第18回小説推理新人賞を、「枯れ蔵」で第1回新潮ミステリー倶楽部賞を受賞。
また同年「マリーゴールド」で第3回九州さが大衆文学賞を受賞した。
2010年9月、逝去。
『小説推理』で連作短編「秘密は日記に隠すもの」シリーズを連載中で、第4回が掲載されたばかり。
この作品が最後に執筆された作品となった(シリーズ未完)。

あらすじ&感想

イヤミスの永井するみの短編集。

秘密は日記に隠すというのがテーマなんだけど、Twitterをはじめ自分の考えや行動の記録・備忘として書いてるという思いが強いので嘘を書いてしまうとあとで自分で何が本当だったかわからなくなるから(自分の記憶を信用できない)日記もブログもあまり嘘を書くことがない私には新鮮な視点の小説でした。

トロフィー 

主人公が書く日記。母親に国語力をあげるために書くように言われた日記を受験が終わっても書き続けてる主人公。 ある日父の書斎にある本棚の向こうに謎の箱を発見する。あけてみると中には・・・・。

日記に出てきた父親を殺害するシーンは単なる嘘だったんだけど、それより父の趣味が気持ち悪すぎる「隠す代わりに整形代を出してもらう」だけで本当によかったの??

道化師

介護ヘルパーに恋する男の話 これはオチが読めたな

サムシングブルー

辛い不倫をしていると日記に書く主人公でも実は・・・。

自分の日記を読むと知っていて本当はすごく幸せなのにあえて自分が不幸だと書くというのが、不幸だけど幸せな振りをするより後でずっと相手にダメージを与えることができるってことをわかってやってる主人公の性格の悪さが好き

夫婦

妻の里子がいなくなってからの日々を日記にしている主人公。

でも実は里子は単にしばらく旅行にいってるだけで、妻を死んだていにして日記にしてしばしの独身気分を楽しんでいただけだった

が、あまりにも楽しくてついに・・

独身生活が楽しすぎて妻の殺害を考えるなんてそして逆に自分が落ちて死ぬなんてあほすぎな夫



コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です