【落ち込んでいる時に】ララピポ 奥田英朗

今日の一冊

内容(「BOOK」データベースより)

みんな、しあわせなのだろうか。「考えるだけ無駄か。どの道人生は続いていくのだ。明日も、あさっても」。対人恐怖症のフリーライター、NOと言えないカラオケボックス店員、AV・風俗専門のスカウトマン、デブ専裏DVD女優のテープリライター他、格差社会をも笑い飛ばす六人の、どうにもならない日常を活写する群像長篇。下流文学の白眉。

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)

奥田/英朗
1959年、岐阜県生まれ。プランナー、コピーライター、構成作家などを経て、97年『ウランバーナの森』(講談社文庫)でデビュー。2002年『邪魔』(講談社文庫)で大薮春彦賞、04年『空中ブランコ』(文春文庫)で直木賞、07年『家日和』(集英社)で柴田錬三郎賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

あらすじ

6つの物語からなる小説
一つの物語に出てきた端役が次の物語の主役なっています。

1話目 

32歳の対人恐怖症の主人公は、夜な夜な2階の部屋の情事を聞くことだけが楽しみのフリーライター。

自分に自信があるが実は重度の肥満症のため全くもてない。

 2話目

1話目で上の階で女性を抱いていた男性が主人公

楽に稼ぎたいと思い風俗のスカウトマンをするもスカウトした女性に恋する男。

3話目

 2話で男にスカウトされたおばさん43歳専業主婦

平凡すぎる毎日が嫌になりスカウトの話に乗ったらしい。

介護に疲れ義母を殺し、隠すためにゴミ屋敷となった家に住んでいる。家ごと燃やしてしまおうと4話の男に放火をお願いする。

4話目 

26歳断るということができないカラオケボックスの店員

ストレスがたまって放火にはしるがそれを3話のおばさんに目撃され、黙っておくから私の家を放火しろと脅される。

その後3話のおばさんが逃げ遅れたかもと勘違いし自殺を図る。

5話目

52歳官能小説を書きながら女子高生相手に淫行を繰り返すおじさん

4話目のカラオケボックス内で援助交際していた中年男性というのがこのおじさん。

援助交際の最中に警察に踏み込まれてつかまりそうになるが、トイレに行くふりをして逃走

 6話目

28歳テープリライターの女。

1話目でフリーライターの杉山を図書館で誘惑したのがこの女性

さらに5話目の官能小説の口述テープを文字にしているのもこの女性

部屋で男性との情事を隠し撮りをしておデブ専門のDVDとしてビデオショップに売るという副業をしている。

2話の男が登場しこの女性をスカウトしていたり3話と4話の主人公の事件がニュースで流れたりしていて物語の総決算といった感じ。

感想

成宮寛貴さん主演で2009年に映画化されている作品。

テーマは格差社会になるのかな。

明日の生活もままならない人達の話。

もうこれでもかってほど登場人物がアホで下品(口悪くてすみません)

でもユーモアたっぷりに描かれています。

ただ、各章の終わりかたは救いがないのですが、6話目で出てくる登場人物のその後がちょっとした救いがあってほっとしたあたり登場人物にどっかにくめないので読後感は悪くないです

私としてはゴミ屋敷に住んでる女性の娘も次の話でとりあげて欲しかったなあぁ。。

好き嫌いわかれるかもしれませんが私は結構楽しみました。

ララピポの題名について

ラララPeopleという意味だと思ったのですが、(底辺でも強く楽しく生きてるよみたいな意味で)正解は「a lot of people」の略でした

この小説はこんな人におすすめ!

  • 人生上手くいかないと落ち込んでる人に
  • こんな人生よりましだと笑いたい人に

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