殺人出産 村田沙耶香

内容(「BOOK」データベースより)

「産み人」となり、10人産めば、1人殺してもいい―。そんな「殺人出産制度」が認められた世界では、「産み人」は命を作る尊い存在として崇められていた。育子の職場でも、またひとり「産み人」となり、人々の賞賛を浴びていた。素晴らしい行為をたたえながらも、どこか複雑な思いを抱く育子。それは、彼女が抱える、人には言えないある秘密のせいなのかもしれない…。三人での交際が流行する、奇妙な世界を描いた「トリプル」など、短篇3作も併録。普遍の価値観を揺さぶる挑戦的作品集。

著者について

村田 沙耶香

1979年、千葉県出身。玉川大学文学部卒。2003年、「授乳」で第46回群像新人文学賞優秀作、09年、『ギンイロノウタ』で第31回野間文芸新人賞、13年、『しろいろの街の、その骨の体温』で第26回三島由紀夫賞受賞。ほかの作品に『マウス』『星が吸う水』『ハコブネ』『タダイマトビラ』がある。

あらすじ&感想

コンビニ人間で芥川賞をとった村田沙耶香さんの作品。

それだけじゃなく野間文芸新人賞も三島由紀夫賞もとっていてなんというか総なめ状態。

すごい作家。

殺人出産

未来の話。

避妊技術が発達し子宮に処理することでセックスは快楽のためのものとなり、出産の主流は人口受精に。

ただそれにより、人口はどんどん減少し、世界では「殺人出産制度」が認められるようになった。

それは「産み人(男性も女性もある程度の年齢でも人口子宮で出産が可能)」となり10人出産したら1人殺す(1か月前に殺されることが伝えられどうしてもいやなら自殺できるが、1か月後に眠らされて産み人に自由に殺される)ことができるという制度。(ちなみに産み人とならずに殺人を犯した場合はその後産む刑として一生牢獄で出産しないといけない)

最初は賛否両論あったが、今では広く受け入れられ産み人は神聖な人とされている。

主人公の育子の姉は殺人したいという欲求が抑えられず17歳の時に産み人になった。

もうすぐ10人目を出産する。

という話。

衝撃的な設定だけど割とすんなり受け入れるというかそこまで違和感を感じずに読むことができる小説でした。

100年で人を殺すことが産みだすことでチャラになるという感覚がそこまで浸透するかなぁという違和感はぬぐえずだけど、10人を何十年かけて産み続けて途中で死ぬこともあるのにそれでも産み人になってでもいいから人を殺したいと思わないとならないと考えると結局実際の殺人はすごく減りそうだなぁとは思いました

全体的には中二病的な設定だけどそれでも読ませるのは文章のうまさなんだろうなぁ

トリプル

カップルではなく最近若い人達の間では3人で付き合うトリプルが流行ってる。

親世代は全く受け入れられてないみたいだけど主人公の女の子も最近男子二人とトリプルで付き合っている。

結局初めての恋愛がトリプルだった主人公はトリプルのセックスとカップルのセックスが全然違うことを知りショックを受けるという話。

清潔な結婚

恋人の延長ではなく家族として結婚したい

なのでセックスは家庭に持ち込みたくないという二人が

妊娠するために産婦人科に行くという話。

余命

死ななくなった未来。

病気でも事故でも死ぬことはなくなった世界。

でも、人は自分で死を選び自由な時に死ぬため世界の人口は保たれている。

ただ、死の時期も方法も自由で選べるからこそお洒落で死ぬ方法などを考える必要ができてる

この話は現実味ありそう。



コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です