セカンドステージ 五十嵐貴久

内容(「BOOK」データベースより)

二人の子持ちの杏子は、疲れてるママ向けにマッサージと家事代行をする会社を起業した。従業員はお年寄り限定。夫の無理解、姑との確執、アルコール依存など、顧客のママ達にはいろんな悩みがあって、いちいち首を突っ込む老人達に杏子は右往左往。けれど、夫の浮気疑惑、息子の不登校など、自分の家庭にこそ問題が…!?元気が出る長編小説。

著者について

一九六一年東京都生まれ。成蹊大学文学部卒業後、出版社に入社。二〇〇一年「リカ」で第二回ホラーサスペンス大賞を受賞しデビュー。著書に『年下の男の子』『誘拐』『サウンド・オブ・サイレンス』『リターン』『キャリア警部・道定聡の苦悩』『可愛いベイビー』『消えた少女・吉祥寺探偵物語』など。

あらすじ&感想

子育てでくたくたのお母さんのために2時間5000円でマッサージと掃除等をしてくれるサービスを立ち上げた主人公の話。

2時間5000円でマッサージしてくれる上に部屋も片付けてくれるのかぁ。

いいなぁこのサービス私もしたい。

というのが一番の感想。

あとは、従業員が定年後の老人というのがいいな。まだ元気に働けるけど職がない、でもそこまでお金には困ってない世代を主人公はうまく使ってる。

あとは、その老人たちが、完璧に育児家事を一人でこなすことで社会復帰を目指そうとしてストレスをためてしまったママや義母に気を使ってしまいつかれたママなどの異変に気付いて助けてあげたり、病気でなくなってしまったり、恋をして告白したりとまぁ色々あったりする中で、社長である主人公との絆も深まり、それで最後は主人公の子供がいじめを受けていてそのストレスで妹に暴力をふるい学校を休んで行方をくらましてしまったのを老人という情報網を駆使してみつけて、夫婦の問題まで解決しちゃうという超ハッピーエンドな終わりでした。

正直なことをいうと、自分のキャリアを捨てて結婚して子供を産んで夫は変わらず仕事ができているのに自分はもう元に戻ることが難しいという最初の女性のストレスも、昔はもっと大変な家事も育児も私一人でこなしたのにと思っている義母と暮らしていく女性のストレスもあんなちょっとした手助けで解決できてるとは思えないし、なんなら妻に「お前そんなことにも気づかなかったのか?」と自分のことをは棚にあげて妻ばかり責める夫がこれから改心されるとも思えない

なので老人や夫の立場の人がこの本を読んだら少し妻という立場の大変さを知ってくれるかもしれないけれど、現在育児や自分の人生というものに悩んでいる母の立場の人がこの本を読んだらちょっと落ち込むなって思いながら読みました。

でもこのサービスは本当にいい、もう少し値段をあげて2時間7000円でだれかしてくれないかなぁ。



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