悪の芽 貫井徳郎

登場人物

安達周  大手銀行で働く41歳。

安達美香 妻・二人の子供がいる

真壁友紀 父親の自動車整備工場を継ぐ 小さいころはいわゆる悪ガキ

亀谷壮弥 事件当時たまたま少し離れたところにいたため事件を撮影 有名に

西山果南  壮弥の同級生 コスプレが趣味

斎木   事件を起こした犯人。その場で自殺している。

江成厚子 被害者遺族 斎木が働いていたファミレスで聞き込み中の安達を見つけ彼が小学校のころ斎木をいじめたせいで事件が起こりわが子が死んだのではと考える

あらすじ

アニメのイベントでき起きた無差別殺人。犯人は並ぶ人に次々火炎瓶を投げつけ、そして最後は自分にも火をつけ自殺した。

主人公の安達はそれをニュースでみてその犯人が自分が小学校のころいじめていた男だと気づく。

自分のプライドを傷つけられてむかついていたため彼が均という名前なのをもじる〇〇菌じゃんといったところ、悪ガキの真壁がそれに食いつきそして本格的ないじめにつながり彼は不登校になってしまったのだ。

そんなことすっかり忘れていたのだが、ニュースでは彼がそれ以降ずっと不登校で、ロストジェネレーション世代のため就職もできず、それが今回の事件につながったのではと報道している。

それを知り、安達は体調を崩し会社に行けなくなってしまう。

本当に彼を凶悪な犯行に向かわせたのは自分なのか?

犯行現場を動画で撮影した若者や、安西の後にいじめを行っていた元同級生、被害者遺族らのそれぞれの視点を交えつつ彼が犯行を起こした動機を追う。

という話。

感想

ちょうど主人公や犯人と同世代。

ロストジェネレーション世代。

なので同じ視点で読むことができました。

犯人の斎木は、いじめられて小学校に行けなくなった後もべんきょうして大学にも受かりでもコミュニケーションがうまく取れず中退。大学を中退とか今なら全然やり直せそうなんだけど、この世代は本当に就職ができず彼も就職できなかった。

でも人が困っていたら助けるという当たり前だけどなかなかできないことができるとても優しい人。

(本当にこの時代は就職が難しくて、東京周辺のそこそこの大学行ってる人以外は、とっても難しかったんです就職。私の行ってる大学もでちょっと前の学年は何社も一流企業から内定もらえたけど私の前後3年くらいだけは就職できない人が何人もいました。かつ新卒で決まらなかったら道がほとんどなくなるっていうのもまだまだ根強く続いてて。本当大変な時代だったんだよ。)

ただ、そんな優しい人だったらなぜ、殺人を人を殺す選択をしちゃったの?しかも無差別?読み進めたのですが、ラストはなんだか納得いかずです。

社会が人間が優しくなれるのは(今の世の中を考えても)確かにもっとずっとずーーーっと先だろうし、社会的弱者とよばれる女性の子供の手術代が途中まで集まっていたのに彼女がキャバ嬢とわかった瞬間に寄付が集まらなくなり結局子供が亡くなったのも本当に絶望としかいいようがなくて、いやになるけど、だからって無差別に人を殺す??

子供が亡くなった日に浪費してるアニオタをみて・・って。動機浅すぎーーー

彼は、社会的弱者に対する想像力のなさを嘆いてたけど、アニメの会場に来ていた人もだれかの大切な人だし、そもそもアニメにお金を投じるけど寄付だってする人かもしれないし 絶望はわかるけどあなたも想像力ないじゃん!となりました。

ということで最後で突然共感できなくなりましたがぐいぐい読めて面白い小説でした。



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