出版社からのコメント
「Weather」(伊坂幸太郎)
「天使」(山本幸久)
「ふりだしにすすむ」(中山智幸)
「ハッピーエンドの掟」(真梨幸子)
「幸せな死神」(小路幸也)
解説―友清哲
内容(「BOOK」データベースより)
ペンネームに「幸」の付く五人の人気作家が、「幸せ」をテーマに紡いだ小説アンソロジー。結婚披露宴を舞台にサプライズと感動が盛り込まれた「Weather」(伊坂幸太郎)、おばあちゃん掏摸師を主人公にした「天使」(山本幸久)、SFテイストの「ふりだしにすすむ」(中山智幸)、溺め手から幸せに迫った「ハッピーエンドの掟」(真梨幸子)、幸せの対極的な存在を登場させた「幸せな死神」(小路幸也)の五つの物語を収録。
あらすじ(ネタバレ)&感想
アンソロジー何くくりかというと「作家の名前に幸が付く人しばり」面白いくくりだなぁ
Weather 伊坂幸太郎
チャラかった友人の結婚式に出席する主人公。
その奥さんは主人公の昔の彼女で、彼女から彼が浮気をしてるかもしれないから調べてほしいと依頼される。
どうやら彼は隠れてこそこそ何かしてるらしく…。
実際はいいサプライズのためにこそこそしてただけでした。
でもどうだろうなぁ今回はよかったけど縁がきれている親をかってに呼ぶというのは結構リスク高そう
天使 山本幸久
スリのおばあさんの話。
スリを生業としている男性に子供のころ拾われたおばあさん。
男性が亡くなった後もスリを生業にしている。
そんな時自分の財布をすろうしている父と息子に遭遇するが…。
これはいい話。実は実父ではなく虐待されている息子とその姉をスリのおばあさんがすくう話。
ふりだしにすすむ 中山智幸
君は時空間がゆがんでるけど僕の生まれ変わりなんだよと声をかけてくるおじいさんの話。
最初は信じてない主人公だったけど自分のことを知ってるおじいさんのことをだんだん信じ始めて・・
オチがすごいハートフル。
ハッピーエンドの掟 真梨幸子
さすが真梨さん・・
一人だけ全然ハッピーじゃない話をほりこんできてる笑
ママと二人の暮らしを幸せだと感じていた主人公。
でもある日ママのハンバーグを食べたら気持ち悪くなってたところママの彼氏が助けてくれる。
新しいパパができた主人公。隣に住む子にあのパパがあなたの下着を盗んでいたよと教えられ不安しかない…。
結局その下着を盗んでいたという話は隣に住む子がやっかみでいった嘘なんだけど。
この嘘のせいで彼女は新しい父を警戒し、きっと父娘の関係は悪いままだろうと想像すると幼い子が放った毒は彼女が思っている以上に強毒
幸せな死神 小路幸也
たまたま死神の頭からウイスキーをかけたことにより死神が見えるようになってしまった主人公の話。
死神は死神がいける場所は常に人が死ぬところだけ。なので誕生の場面に立ち会うことができたらそれは誕生してから消えるまで他では味わうことのない幸せを感じることができらしく自分はそれを感じてみたいという
主人公はその願いをかなえてあげることに
で、立ち会えた瞬間死神は消えてしまう。それが死神にとっての最高の幸せだから。
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