今日の一冊
あらすじ
東野圭吾の短編集
正月の決意
正月に初詣に出かけた夫婦が境内で倒れる町長を発見し、通報するも警察官はお正月で超やる気がない。
一応解決するけど町長が倒れていた理由も超くだらない。
夫婦はそんないい加減な大人たちにげんなりしながら帰り、本当はこの後自殺するつもりだったけどもうちょっといい加減に生きてもいいと思いなおす。
世の中意外とこんな風にいい加減な人間が誰かを救ってるかもしれない。
十年目のバレンタインデー
10年前に突然ふられた大学の後輩千理子が連絡からがあり、バレンタインデーに会うことになった作家の主人公。
あわよくばと考えていたけど、千理子からサークル仲間の自殺について質問される。
彼女の作品を盗作し自殺に見せかけて殺したことに、どうやら彼女は気づいているようだ。
今夜は1人で雛祭り
資産家と結婚することになった娘を心配する父親。
でも娘は「お母さんの血が流れているから大丈夫という」その答えは雛祭りにあり
君の瞳に乾杯
合コンで出会ったアニメという同じ趣味を持つキャバ嬢
何度か食事に誘うも関係は進展せず、主人公は思い切って告白することにすると彼女は「メイクを取れば幻滅するよ」といって目を大きくするカラコンを外して振り向いてくれた。
彼女は・・・僕の探していた女性だ。
レンタルベイビー
長期休暇の間に赤ちゃんロボットを恋人と育てることにした主人公
最初は苦戦するもだんだん赤ちゃんに愛情がわき大切に育てる。
レンタル期間が終了し母になる決意はできたけど恋人は父親として失格だったわ。
レンタル会社に話す主人公の年齢は・・・
壊れた時計
お金のために危険な仕事の依頼を受けていた男が、次に依頼を受けたのは「白い彫像を取ってくる」という仕事。
盗むだけのはずが家の住人に遭遇してしまいとっさに殺害してしまう、頼まれた仕事のため被害者とはもちろん面識がなく、そのまま普通に家をでれば足はつかないと部屋を出ようとするが、被害者の腕時計がちょうど犯行時刻を刺して止まっているのがわざとらしいと感じ修理に出すことに
サファイアの軌跡
稲荷ずしにそっくりな色をしたイナリという野良猫をかわいがっていた未玖。ところがイナリは事故にあいさらに運ばれた病院で脳を移植されていた。
大人になった未玖はイナリの脳をもつサファイア色の猫に再会。
イナリも未玖を覚えていて譲り受けた未玖はその後ブリーダーのだれもが成功しなかったサファイア色の子猫を次々繁殖させることに成功する。
クリスマスミステリ
劇団員の黒須は恋人と別れることができずワインに毒を盛り殺害する計画を立てる。
ところがワインを飲んだ後も恋人は死なず、逆に恋人の方から別れを告げられる。願ったりかなったり。殺さなくてよかったと思っていたら、その後彼女は毒により死亡する
殺そうとしていたからこそ・・・
水晶の数珠
ハリウッド映画に出るために一人アメリカにわたった主人公。
大反対され勘当されている主人公の元に姉から父親が末期がんになったので最後に会いに来てほしいと頼まれ帰国する。
ところが帰国してすぐに自分の携帯番号を知らないはずの父親から電話があり挑発的な言葉をかけられた主人公は、東京到着後すぐにアメリカにトンボ返りしてしまう
その後父が亡くなり葬儀で帰宅した主人公の元に後継者に代々引き継がれている「過去に1度だけ戻れる水晶のブレスレット」を渡される、父はどの場面でこのブレスレットを使ったのだろうかということに、気づいて主人公はもう一度ハリウッドへの夢を追いかける
感想
生涯忘れないような珠玉の名作ではないけど、電車で読む分には十分楽しめる作品短編で読みやすく外れなし。
しいて言うなら雛祭りの話。
あれくらいのことで性格がきつい姑とも妻はうまくストレス発散しながらやっていってたんだななんて思う夫と意地悪い姑と暮らしながら、文句言わなかった妻は我慢強いと思う
娘も大丈夫だなとかいってるけど大丈夫じゃないでしょうに・・・
こんな話が好きな人におすすめ
- 東野圭吾好き
- 短編をさくっとよみたい