ペッパーズゴースト 伊坂幸太郎

あらすじ

主人公は相手からの飛沫感染で相手の少し未来に起こる印象的な出来事を先行上映として知ることができるという体質がある。

ある日教え子の父里見八賢があるメンバーに拘束されている先行上映を見る。

彼を拘束したのは過去に起きたカフェ・ダイヤモンド事件というテロで身内を殺された被害者家族たちだった。

カフェダイヤモンド事件は、立てこもりの差最中に生中継していた番組のMCが突入しようとしているシーンを発言したせいで犯人は怒り多くの人質が命を失っていた。

その後被害者家族があつまりサークルを作り会合をしていたが、元小学校校長の羽田野のおかげで少しずつ希望を見出していた。しかしその羽田野が飲酒運転をしている車にひかれなくなったことで、彼らは絶望する。そして自分たちも爆弾テロを起こしてみんなで死に何もかも失おうとしていた。

またメンバーの野口らはそれとは別に番組MCへの復讐も同時に計画していた。

で、主人公は里美八賢を助けようとするもメンバーに捕まり拘束される。

誰もいなくなった家のトイレで監禁されていたところにやってきたのはそれまで教え子の小説として物語にさしこまれていた小説に出てくれる猫を虐待した人たちに同じことをし返すロシアンブルとアメショーで‥‥。(実は教え子の小説は実際に猫を虐待してていて彼らに襲われた父をみた教え子の実話をもとにした作品だった)

で、このロシアンブルとアメショーはサークルメンバーである野口が猫虐待にかかわっていたため、主人公と一時的に手を組んでサークルメンバーを追う

というお話。

ニーチェの「ツァラストゥトラ」

「ペッパーズ・ゴースト」では重要なモチーフとして、ニーチェの「ツァラストゥトラ」が出てきます。

伊坂幸太郎さん自体があとがきで「解釈が非常に難しい」と述べてて実際どう解釈したらいいかわからなそう。(ちょっとかじったことしかないですが)

人生は何度も繰り返されるものだった場合私も最後にこれが生だったのか、それならばもう一度!となるのだろうか?

まだ私にはわからないな

感想

他人の飛沫に感染してと書いてるだけでコロナを思い出してしまいますが、少しだけミライの印象的な出来事を見せてくれるっていう設定は面白いなっとなりました。

現実的に考えてみても見る場面を自分で選択することもできないし、突然みさせられるだけだと確かにほぼどうしようもないことの方が多いだろうしかなり精神的に負担のかかる特性だなぁ。。

消極的なロシアンブルと楽天的なアメショーのやりとりはThe伊坂幸太郎って感じで面白かった。

でも昔の大衆受けする本に比べると最近の伊坂幸太郎さんは自分の好きなように書かれていて私には少し難解ですw



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