今日の一冊
内容(「BOOK」データベースより)
202X年9月30日の午後。日本の某空港に各国からの便が到着した。超巨大台風の接近のため離着陸は混乱、さらには通信障害が発生。そして入国審査で止められた11人(+1匹)が、「別室」に連行される。この中に、「消滅」というコードネームのテロを起こす人物がいるというのだ。世間から孤絶した空港内で、緊迫の「テロリスト探し」が始まる!読売新聞好評連載小説、ついに単行本化。
著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
恩田/陸
1964年宮城県生まれ。早稲田大学卒業。92年、日本ファンタジーノベル大賞最終候補作『六番目の小夜子』でデビュー。以降、ミステリ、SF、ホラーなど幅広い分野で精力的に執筆活動を行っている。2005年、『夜のピクニック』で本屋大賞、吉川英治文学新人賞を受賞。06年『ユージニア』で日本推理作家協会賞(長編及び連作短編集部門)を受賞。07年『中庭の出来事』で山本周五郎賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
登場人物
- 小津 大企業でエンジニアをしている。日焼けした男性
- 伊丹 鳥の巣頭。背が高い
- 凪人 見るからに怪しい人。でも本当はいいひと。
- 母と息子 息子は手で触るとその人の考えてる事が見える
- 岡本 ヘッドフォンをしている。デザイナー
- 三隅渓 医療従事者のおばさん ガラガラ声
- 成瀬 ごま塩頭のおじさん 豆腐工場
- 中年女性 夫とやたら連絡をとりたがる 税務署が怖い
- おやじ すぐ訴えようとする 実は職業は・・・
- 泣いてる子 この子がキャサリン
- 犬 コーギー
- ベンジャミン アメリカで指名手配中この中の誰かと友達
あらすじ
小津泰久は日本に帰ってくると必ず食べたくなるラーメンがある。
今日もそれを食べようと思って帰ってきたのに、入国審査でとめられてしまった。
別室に集められたのは10人の男女と1匹の犬。
そして空港スタッフであるアンドロイドのキャサリン。
キャサリン曰くこの中にテロリストがいるらしい。
そのテロリストがだれかを今日中に見つけないと「日本から何かが消滅してしまう」らしい。
外は大型台風が接近していて、通信手段も途絶えている(テロと関係あるかは未定)そんな中、狭い密室に閉じ込められた10人+1匹+1台が、テロリスト、アンドロイド、感染等と向かいあう・・・・
ここからネタバレ
10人ともテロリストではない、そもそもテロによる消滅ではなく、実は日本国籍があるベンジャミンの開発したソフトが言葉の壁を消滅させるというものだった。
怪しいと思われたすべての人物にはそれぞれ別の事情がった。
例えば母と息子は息子の特殊能力により犯罪組織が捕まることになりその人たちからの復讐から逃れようとしていたためおびえていて、その母子を助けるために空港に迎えに来た警察官が⑩のおじさんだったり
ということで皆無事空港を出て、①とそして他の男性数名も一緒にラーメンを食べにいくことになったところで物語は終わり。
※⑨のおばさんだけ金銭的に今後大変そう・・。
感想
犯人捜しとの小説と思いきやラストはなんだかほっこり終わります。
消滅というのも怖い意味ではなくてほっとしたようなつまらないような・・
ただそれまでの極限城代の心理状態は読んでいてもハラハラドキドキそしてユーモアもあって面白い。
この小説はこんな人がお勧め
- 他者目線で進むストーリーが好きな人
- はらはらドキドキ展開が好きな人
- 最後はほっこりしたい人
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