【それぞれが北海道を一人旅する話】物語の終わり 湊かなえ

今日の一冊

内容(「BOOK」データベースより)

病の宣告、就職内定後の不安、子どもの反発…様々な悩みを抱え、彼らは北海道へひとり旅をする。その旅の途中で手渡された紙の束、それは「空の彼方」という結末の書かれていない小説だった。そして本当の結末とは。あなたの「今」を動かす、力強い物語。

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)

湊/かなえ
1973年広島県生まれ。作家。2007年「聖職者」で第29回小説推理新人賞を受賞。08年受賞作を収録する『告白』を刊行。同作が08年週刊文春ミステリーベスト10第1位、第6回本屋大賞を受賞する。12年「望郷、海の星」で第65回日本推理作家協会賞短編部門、16年『ユートピア』で第29回山本周五郎賞を受賞。著書の他、エッセイ集もある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

あらすじ

最初に「空の彼方」という小説が紹介される。

パン屋で働く両親のもとで育った主人公の絵美

絵美が住んでいる場所は田舎で隣の町にすらいったことがない

絵美はパン屋でお手伝いしているときに出会った公一郎と20歳で結婚し平凡な家庭を築いていくつもりでいた。

でも、「絵美は作家になる才能がある」といってくれた友人の道代から「有名な作家である松木が絵美の作品を気に入り弟子にしたいと言っている」という話を聞き、夢を追いかけて黙って東京に向かおうとするがそこには公一郎がいて。。。

物語はここで終わっていてその原稿が悩みを抱え北海道旅行にやってきた 癌を患っている妊婦、プロカメラマンを諦め稼業をつがなければいけない青年、テレビ番組の制作会社に就職が決まっているクズ彼氏と別れたばっかりの大学生、娘の夢に反対して家をでてきた父親、脚本家を夢みる男と別れて仕事一筋で生きてきた女性にリレー形式でこの未完の作品が読まれそしてそれぞれが自分の考える物語の終わりを考え自分の人生を新たに踏み出す決意をしていく。

小説は最後には公一郎の元へ届く。

そして話は戻り最初に妊婦に物語を渡した絵美の孫である萌に視点が変わる

彼女が親友にひどいことしてしまったと悩み、そして偶然祖母の小説を見つけた過程が描かれている

最後には物語の終わりが明かされて彼女も親友に謝ることができるというお話。

感想

最初に未完の物語が提示され、それを悩みを抱えるそれぞれが自分の考えるラストを考えるという流れがとても面白い

一つ一つの話は短いので、多少強引な流れだったり人物描写は浅かったりするけど、北海道を旅してるような気分が味わえるいい小説です

次北海道を旅するときはこの本をもっていこう



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