夜がどれほど暗くても 中山七里

内容(「BOOK」データベースより)

志賀倫成は、大手出版社の雑誌「週刊春潮」の副編集長。スキャンダル記事に自負を持ち、充実した編集者生活を送っていた。しかし大学生の息子・健輔に、ストーカー殺人を犯して自殺したという疑いがかかる。彼の幸福は崩れ去り、取材対象からも罵倒される日々に、精神がすり潰されていく。だが被害者遺族である奈々美と出会い…。圧倒的筆致で真実と愛を描く、傑作ミステリ登場。

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)

中山/七里
1961年生まれ。会社員生活のかたわら、2009年『さよならドビュッシー』で第8回『このミステリーがすごい!』大賞を受賞し、翌年デビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

ネタバレ&感想

週間春潮の副編集長志賀が主人公。人のスキャンダル記事を書いてきた志賀だが、自分の息子がストーカー殺人を犯しその後自殺したことにより今度は追われる立場になるというお話。

こういう犯罪が起きた時に親は自分の子供のことがいつの間にこんなにわからなくなってたんだろうってなるのは普通のことだと思うけど、それでもそれを差し引いても主人公は案外すんなり息子の犯罪を受け入れていてびっくりした。

ネタばれだけど実際は全然違う人が犯人でその人が息子に罪をきせただけだったというのもあり余計にいやもっと息子のこと信じてあげてよーってなったなぁ(一応疑ってはいたものの)。

ただ、普段は相手のことを追う側の記者が追いかけられどこでも写真をとられそれがTwitterとかにあげられてって辺りは普通に怖い。加害者を守りすぎることも問題だけど加害者家族だからといってプライバシーなくあらされるのはやっぱりそれは違うなってなるな。

あと被害者遺族と「被害者遺族や加害者遺族が集まるサークル」でばったり出会うシーンがあるんだけど、被害者遺族や加害者遺族が一緒に集まるサークル自体がすごいびっくり。立場反対すぎてうまくいくんだろうか・・。被害者側遺族の人は殺した相手の遺族ではなかったとしても加害者遺族の人と打ち解け悩みを共有できるのかなぁ。本の設定上だけじゃなくて実際あるのだろうか?



コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です