【扱うテーマは面白いけど主人公が昭和のおじさん・・】危険なビーナス 東野圭吾

今日の一冊

内容(「BOOK」データベースより)

弟が失踪した。彼の妻・楓は、明るくしたたかで魅力的な女性だった。楓は夫の失踪の原因を探るため、資産家である夫の家族に近づく。兄である伯朗は楓に頼まれ協力するが、時が経てばたつほど彼女に惹かれていく。

 登場人物

伯朗(主人公) ドラマでは妻夫木聡

母親と前の夫(画家)との間に産まれた子供

獣医として働く、独身。年老いた院長に時期院長の打診をされている。惚れっぽい

「夫(伯朗の弟)が失踪した」と伯朗のところにやってきた女性。

主人公はこの女性とともに弟の失踪の謎を追う活発でキュート

主人公の弟(楓の夫)

主人公の母親と再婚相手との間に産まれた子供

小さいころから頭がよく、再婚相手の代々続く病院を継がせるために小さいころから教育を受けたが結局医者にはならなかった 

失踪中

主人公の

お風呂での事故により既に亡くなっている

伯朗の実父(母の前の夫)

画家脳腫瘍のため死亡

脳腫瘍のため性格が狂暴的になることがあり電気治療を受ける

その後、性格は穏やかになるも不思議な絵をかくように

弟の実父(母の再婚相手)

大病院の息子。研究テーマはサヴァン症候群

あらすじ ネタバレあり

 獣医をしている伯朗のところに、「夫が失踪したので一緒に探してほしい」と楓という女性がやってきて、彼女と一緒に弟の失踪についての謎を探るお話。

母の再婚相手(財力のある研究者)が脳に電気刺激を与えて暴力的発作をなくそうとしたところ、その患者(母の前の夫)に発達障害のタイプの一つサヴァン症候群が発症したのがこの事件の発端。

その患者は数学者がいまだに解明できていない素数の規則性を緻密な絵として描き始めた(ウラムの螺旋)

この発見は、発表すれば「発達障害を生じさせることなく、後天的にサヴァン症候群だけを発症させる」ことができるかもしれないつまり天才を作りだすことができるというまさにノーベル賞を超える大発見ではあるものの、母の再婚相手はその結果の影響を恐れ研究を封印していた。

 で、この研究結果がほしくなった父側の血縁者父の息子(主人公の弟)の失踪事件とそして主人公の母の事故死かかわっているのかと思っていたら・・

犯人は主人公の母の姉の夫つまり伯父である男性。

彼は数学者で、画家の描いたウラムの螺旋から数学者としての成功を得たかったのが犯行動機だった。

でも結局、弟の失踪は警察に先に情報がもれていて失敗

弟はすでに警察が保護していて、妻と名乗っていた楓(実は警察官)により犯人は逮捕される。

感想

後天的サヴァン症候群とかウラムの螺旋とかテーマは面白いのに伯朗の昭和のステレオタイプ的な惚れっぽさとおやじ的エロさが本の質をぐっと下げてます。

だから読みやすいとも言えますが(笑)

楓の魅力もいかにもおじさんが好きそうな女性というかいまいち魅力的ではないし

なんか東野圭吾さん

最近その辺のエロおやじと化してません??

となりました。

でもこの作品を妻夫木聡さんが演じるとなると昭和のエロ親父感はなくなりそうなのでドラマにはめちゃくちゃ期待です。

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