人面瘡探偵 中山七里

三津木六兵には秘密がある。子供の頃に負った右肩の怪我、その傷痕がある日突然しゃべりだしたのだ。人面瘡という怪異であるそれを三津木は「ジンさん」と呼び、いつしか頼れる友人となっていった。

そして現在、相続鑑定人となった三津木に調査依頼が入る。信州随一の山林王である本城家の当主・蔵之助の死に際し遺産分割協議を行うという。相続人は尊大な態度の長男・武一郎、享楽主義者の次男・孝次、本城家の良心と目される三男・悦三、知的障害のある息子と出戻ってきた長女・沙夜子の四人。さらに家政婦の久瑠実、料理人の沢崎、顧問弁護士の柊など一癖ある人々が待ち構える。

家父長制度が色濃く残る本城家で分割協議がすんなり進むはずがない。財産の多くを占める山林に希少な鉱物資源が眠ることが判明した夜、蔵が火事に遭う。翌日、焼け跡から武一郎夫婦の焼死体が発見された。さらに孝次は水車小屋で不可解な死を遂げ……。一連の経緯を追う三津木。そんな宿主にジンさんは言う。

「俺の趣味にぴったりだ。好きなんだよ、こういう横溝的展開」

さまざまな感情渦巻く本城家で起きる事件の真相とは……!?

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よくある相続殺人を解決するのが肩にしゃべる人面そうをもつ探偵という内容

感想

人面そうをもつ探偵が相続殺人を解決する話

人面そうがすごく賢いんだけど、それも全部本体である主人公が見たり聞いたりした範囲を超えないというのはとてもリアリティがあってよい

で、ネタバレだけど結局そのじんめんそうが見えてるのは主人公だけで多重人格の症状が人面そうを通して出てきてるだけというのもリアル

それならありそうって思いました。

全体的な話やからくりはいくら田舎の話とはいえあまりにもいつの時代だ?すぎたけど楽しくは読めました。



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