【警察小説】臨場 横山秀夫

今日の一冊

内容(「BOOK」データベースより)

臨場―警察組織では、事件現場に臨み、初動捜査に当たることをいう。捜査一課調査官・倉石義男は死者からのメッセージを的確に掴み取る。誰もが自殺や病死と疑わない案件を殺人と見破り、また、殺人の見立てを「事件性なし」と覆してきた。人呼んで『終身検死官』―。組織に与せず、己の道を貫く男の生き様を、ストイックに描いた傑作警察小説集。全八編。

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)

横山/秀夫
1957年、東京都生まれ。国際商科大学(現・東京国際大学)卒業後、上毛新聞記者に

あらすじ

終身検視官倉石が主人公の短編集

 赤い名刺

首吊り死体で見つかったのは、少し前に別れた不倫相手のゆかり

倉石の下で見習い中の一ノ瀬はこの事実がばれてはいけないと、倉石に同行し現場に臨場する。

そこで、一ノ瀬は別れる時に破棄するといっていたが自分の名刺が残ってるかもしれないと現場からゆかりの手帳を盗み出すが・・・

ここからネタバレ

手帳に挟んであった一ノ瀬の名刺には赤いマークで名前が塗りつぶされていた。

それを見た一ノ瀬は心が痛み倉石の元に戻る。ゆかりを殺したのはゆかりを自殺と判定した医師。

結婚するつもりがないのに結婚をせかされて殺されていた。

眼前の密室

地方紙の新聞記者は県警本部の警部の帰宅を官舎の近くで張り込んで待っていた。その途中ポケベルで呼び出したがあったためドアの上に小さな石ころを置いて15分だけその場を離れる。

その後その15分の間にその警部の妻が殺されていた。

自分が仕掛けた石によりその15分の間に起きた殺人は密室殺人となり・・・

鉢植えの女

45歳の主婦裕子は出会い系サイトで出会った一回りしたの男に新しい女ができたと勘違いして無理心中する

また別の現場では郷土史家を名乗る男性が書庫でなくなっていた。

定年退職を控えた小松崎刑事部長は倉石に13年前から欠かさず届いていたが去年の年賀状以降途絶えた差出人不明のハガキについて相談してみる。

霧山郡とだけ書かれた住所をもとにその年に霧山郡で亡くなったのは少女と老婆だけとわかり・・・

講演会で講師の男性に一目ぼれした梨緒は長い長い感想文を提出することで講師に顔を覚えてもらえ、ついに講師宅に呼ばれることとなった。ところが講師はそんな彼女の心を踏みにじる。

それから10年後、検事三沢と検察事務官の浮島のもとに梨緒が実習生としてやってくるが二人とも彼女の魅力に取りつかれ・・・

真夜中の調書

高校教諭殺しの犯人が捕まる。最初は黙秘していた犯人は科捜研が行ったDNA鑑定を個なった途端に犯行を認め自供を始める。

事件はスピード解決かと思われたが、倉石はDNA検査をちゃんとしろと言ってきて・・・

黒星

演歌歌手の十条かおりがホテルの部屋から転落死する。

自殺と思われたが倉石は他殺と判断。

十七年蝉

高校生の射殺事件。倉石は17年周期で同じような事件が起きていることに気づき・・・・

感想

倉石さん半端ねぇぇ

明らかに自殺っぽいのに「これは他殺」と気づいたり、17年周期で殺人事件が起こっていると気づいたり倉石さんの刑事力が高すぎです。

短編でも面白い横山さん。

この本はこんな人におすすめ

  • 短編集が好きな人
  • どんな些細な事でも気づく警察官の話を読んでスカッとしたい人

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