【読むと誰かと住みたくなる】この部屋で君と アンソロジー

今日の一冊

内容(「BOOK」データベースより)

誰かと一緒に暮らすのはきっとすごく楽しくて、すごく面倒だ。「いつかあの人と同じ家に住めたらいいのに」「いずれこの二人暮らしは終わってしまうんだろうか」それぞれに想いを抱えた腐れ縁の恋人たち、趣味の似た女の子同士、傷心の青年と少女、出張先の先輩と後輩、住みついた妖怪と僕…気鋭の作家8名がさまざまなシチュエーションを詰め込んだひとつ屋根の下アンソロジー。

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)

朝井/リョウ
1989(平成元)年、岐阜県生れ。早稲田大学在学中の2009年『桐島、部活やめるってよ』で小説すばる新人賞受賞。’12年『何者』で直木賞受賞

飛鳥井/千砂
1979(昭和54)年、愛知県出身。2005(平成17)年『はるがいったら』で小説すばる新人賞受賞

越谷/オサム
1971(昭和46)年、東京生れ。2004(平成16)年、『ボーナス・トラック』で日本ファンタジーノベル大賞優秀賞受賞

坂木/司
1969(昭和44)年、東京生れ。2002(平成14)年、『青空の卵』で覆面作家としてデビュー

徳永/圭
1982(昭和57)年、愛知県生れ。2011(平成23)年『をとめ模様、スパイ日和』でボイルドエッグズ新人賞を受賞

似鳥/鶏
1981年(昭和56)年、千葉県生れ。2006(平成18)年『理由あって冬に出る』で鮎川哲也賞に佳作入選し、デビュー

三上/延
1971(昭和46)年、神奈川県生れ。2002(平成14)年に『ダーク・バイオレッツ』でデビュー

吉川/トリコ
1977(昭和52)年、愛知県生れ。2004(平成16)年『ねむりひめ』で女による女のためのR-18文学賞大賞・読者賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

あらすじ&感想

読むと誰かと一緒に住みたくなる

結婚前にだれかとルームシェア体験しておきたかった。

 

 それでは二人組を作ってください 朝井リョウ

桐島、部活やめるってよで有名な朝井リョウさんの作品。

別にいじめられてるわけでもないしそれなりにやっていけてるけど二人組になってくださいと言われると誰もいないという女の子が姉が部屋を出ていくので新しくルームシェアする子を探すという話。

わかる、私もこういうタイプだったから痛いくらいわかるわ。

隣の空も青い 飛鳥井千砂

彼女が突然深刻そうに実は在日韓国人だということを告白し、「え?そんな申告に話さないといけないと俺に対して思ってたの?」と言うショックをうけてそしてその後ぎくしゃくしてた主人公が韓国出張に行き、帰ったら彼女と同棲しようと決めるという話

ジャンピングニー 越谷オサム

彼女に甘えてうだつのあがらないプロレスラーが彼女に最後にジャンピングニーをされて目覚めるという話。

女子的生活 坂木司

家の前に自分を頼って高校時代の友人がいた。

ただ主人公は現在女性の格好をしているので友人はまったく気づかない

鳥かごの中身 徳永圭

ある日となりの部屋の前に小学生の女の子が座っていたので声をかけるとどうやら母親が返ってこないらしい。

仕方なしにしばらく自分の部屋で母の帰りを一緒に待つことにして・・・

十八階のよく飛ぶ神様 似島 鶏

今までの話はふつうの男女とかの話だったんだけど、これは突然テイストが変わります

突然わけのわからないよくないものに襲われるから神様である私が一緒に住んで守ってあげようと子供の格好をした鏡様がしばらく住み込むけど、実は最初に姿を現していたいかにも悪者チックなムカデが彼を守ってくれる存在で神様が蛇が化けていた悪者だったという話。

月の砂漠を 三上延

関東大震災で亡くなった妹の夫と結婚する事になった姉

大好きな存在をなくした同志で結婚したので妹に嫉妬する事はないと考えていた、妹がすきそうなこのモダンな3階建ての建物も彼がそっと隠していた妹の字が書かれた封筒も彼女の心をざわつかせる

妹が好きそうなモダンな建物は地震に強いからもう大切な人を失う事はないと考えて選んだものでちゃんと夫はお姉さんに向き合ってた。めでたしめでたしな内容。

冷やし中華にマヨネーズ 吉川トリコ

長く一緒にいすぎてもうとっくに恋愛関係も破綻していた二人

お互いに他に恋人もいて、でもずっと一緒に住んでいる

相手がちゃんと服を片付けないのもイライラ。切った髪の毛を片付けない事にもイライラ。

ところが彼が女の子を妊娠させてしまいついにこの関係も終わることになった

だらだら付き合っていることを除いて彼女は売れないバンドマンを続けている彼と違い仕事もしっかりしていて、彼が妊娠させた後も泣いたりせずにちゃんと新しい家をみつけて彼のことふっきるしっかりもの

でももちろん13年一緒に過ごした時間は消えない

色々な二人の暗黙のルールは新しい部屋にもついつい入り込んでしまってる

でも彼女はバリバリ働いて新しく買った自転車で街をかける

そうやって13年という月日が流れていることを願っている

いたたたた これもめちゃくちゃわかる

その人がいない事もつらいけどその人がいた時には気づかなかったけどいなくなったことで気づく二人だけで作られていた暗黙のルールがやばい。

なんか色々思い出して泣きそうになりました。

もう泣かないけどいい大人なので。



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